分散するのは資産の配分だけでいいのでしょうか?
資産の配分の仕方についてはいろいろ考えて、実際に購入するときに一度に購入してないでしょうか?
たとえばあなたが100万円持っていて資産構成を
国内株式 30%
国内債券 20%
外国株式 30%
外国債券 20%
にしようと決めたとします。
5月1日の国内株式TOPIXは1000。さあ資産の30%の30万円をTOPIXにしたとします。
外国株式のETFではIVVというのがスタンダード500社の株式の指数となっているのでこのIVVを買いましょう30万円分です。
5月1日の夜23時、アメリカのNY取引時間に取引します。外国株式購入すると決めた分の30万円分購入しました。同時に外国債券の区分として20万円をドルに換金しておきます。
さてこの5月1日の深夜帯にアメリカの市況の公開があったとします。おもったよりも労働者の嫌気して5%下がってしまいました。このとき総資産30%のうち5%が目減り。30%×5%=1.5%が失われてしまいました。同時に円高が進み購入したドルの価値が2%下がりました。20%×2%=0.4%の下落ですね。
翌日の5月2日は前日のアメリカ市場の市況を受けて日本の市場も5%暴落したとします。さてこの時点で総資産30%のうち5%が目減り。30%×5%=1.5%が失われてしまいました。
もうこれだけで5月2日は
外国株式損失1.5%
外国債券損失0.4%
国内株式損失1.5%
合計で3.4%も失ってしまいました。
3.4%という数字はこれを30回繰り返すと元の金額がなくなってしまいます。
ちょっと分散投資の有り難みがないですね。
ここは時間的に分散するべきだったのです。
つまり、100万円を分散投資すると決めたのであればもう少し小口に、
日本株式30%のうち更にその半分だけを株式に変えようなど小口にするべきでした。
そうしておけば例えば5月1日の深夜帯の株式の下落を見越してから再度の資金投入などして損を取り返すなどの方策が取れる余地が残るのです。
かりに半分の投入で済ませていたのであれば5月2日朝の時点での総資産における損失額割合は1.7%で済んでいたはずです。3.4%の損失が1.7%の損失で済んでしまうのですから、そちらのほうがマシというものです。
そしてさらに資金的な猶予がありますし、資金的な猶予は精神的な猶予になり、また選択の余地が膨らみます。これが分散投資のうち時的分散の効力です。
ではどの程度をいちどきに投入すればいいのでしょうか?
これは1ヶ月あたりの可処分所得を算定の根拠にしたほうが感覚的にわかりやすいです。可処分所得が1ヶ月あたり5万円であるならば、1月に動かせるのは10万円までにしましょう。可処分所得が1ヶ月あたり10万円であるならば一度に動かせるのは20万円までです。
こうすれば5月1日に撮るべき行動がわかりますね。
可処分所得が1ヶ月あたり10万円であるならば総資産100万円のうち20万円のみを投入する金額とし、日本株式なら日本株式、外国株式なら外国株式を買うのです。この金額ももっと時間を掛けて少しずつ移し替えても可です。