指数を読む。自分で指数を作る

皆さんは自分の調子がいいか悪いかどうやって判断してますか?風邪かなと思ったら体温計で体温を測りますよね。

景気にも体温計とおなじはたらきをするものがあります。指標や指数と呼ばれる物がそれですね。

有名な物だと日経平均やTOPIX、ダウ30などがそれですね。また、円とドルの交換レートなど各々の為替などもこれとほぼ同じで、経済に対して良い影響をあたえるのか、どういう状態にあるのかを読むことが出来るので重要です。

見ておけばいいものは

ダウ30、と米国雇用統計です。米国の経済が世界に与える画今日は40%前後ですからアメリカが主なのです。やはり、米国の統計を外すことができません。

そのなかでも非農業部門雇用者数変化と失業率は必ず見なければなりません。

次点で日銀短観、機械受注統計そして日経平均、TOPIXになります。私達は日本での生活をしているので、日経平均を見る機会は多いです。しかし日本の株式市場のシェアは6%ていどですからどうしてもアメリカの添え物みたいになってしまいます。アメリカの経済状況から主な経済の指標に添えて、その中で日本の市況を加味するという理解でいいと思います。

日経平均は東証一部上場の225社の平均ではありません。そのなかでも寄与率というものが有り、上位10社で25%までいってしまいます。日本市場全体を見てみたいならTOPIXをみることです。


 

自分で指数を作る

自分の体温を知っていますか?私は自分の普通の体温を36.0度ちょうどだと思ってましたけど普通の体温はみなそれぞれ違うんです。わたしは35.8度です。だから36.8度だと平常の体温に見えるけれど、ちょっと熱がでてるというのがわかるんです。

経済指標を自分の目で理解し、読み解くことが大切です。指標をそれぞれ組み合わせると自分自身の指数といったものが作れるんです。

たとえば

例1

ダウ30平均株価×円ドルレート指数


 

これはわたしが使っていたものですが、ダウ30の値に円ドルのレートで掛けたものでダウ30を日本円に換算したものです。これは2008年リーマン・ショック後に円換算で米国が好調不調を判断するのに利用しました。もっぱらリーマン・ショック後に資産を米国の銘柄で構成するために使っていたものでこの指標が可能な限り低い額の時に小額ずつ資金投入してました。

 

2009.3.10 DOW30の7223ポイント×1ドル98.3円=710,020ポイント

5年以上運用してますが、最終的にはこの指標は200万ポイントをオーバーしました。

2015.5.2   DOW30の18024ポイント×1ドル120.3円=2,162,880ポイント

米国の金融緩和も終了に向かい、今後はスキームが変わってくるのでそろそろこの指標が使える限界が来ていると思います。


 

例2

TOPIXと固定銘柄の乖離指数

 


 

日経平均・トヨタ指数

トヨタ(期間始点−期間終点)−日経平均(期間始点−期間終点)

ルール:この差が月次で3%以上個別銘柄が安いなら購入する

15.4.6 19400ポイント →15.5.2 19531ポイント 0.67%上昇

15.4.6 8333ポイント →15.5.2 8315ポイント 0.2%下降

この指数は円安が進む中でトヨタを中心とする輸出関連企業が損益が良くなると考え、それらを比較するために作りました。デンソー、日産、日立、ソニーなどの会社で作ってそれぞれを比較してもいいと思います。

日本市場TOPIXの上昇(下降)率と個別銘柄の上昇(下降)率とを比較し、その中でも値上がりが乏しい(値下がりが大きい)銘柄が上昇するだろうという推測に基づいた指数です(日経平均でも可)

日経平均と個別銘柄の乖離・差(マイナス)を利用していますが、

上昇率下降率に着目するならここは割り算でもいいかもしれません。


 

こういった独自の指標を作る際に大切なのはどのような目的でその指標を作ったのか理解し、その目的の範囲で使ってみることです。目的を見誤るとどうしても過大に資金を投入してしまいます。

投資を算数と確率で考える