分散投資の例外とは-配分変更を意識する- アセットアロケーション入門

前項、前々にわたり分散投資の考え方を話しました。

分散投資については敗者のゲームに論じられるように既にその理論面では

正しいということに反論しにくくなっています。

つまり、市場全体にかかるTOPIX連動型ETF(銘柄コード1306)をSBIで購入しておけばいいのです。

あるいは日本市場に疑問点があるのなら、世界市場インデックスファンドを楽天で購入すればいいのです。

ここに投資に関するすべての問題が解決されました。

パチパチ。拍手。

というわけにはいきませんね。

自分の決めた資産配分で購入してハイ終わりにはなりません。

急な出費や生活スタイルの変更というものが人生にはあるのです。

急な病気による大きな出費もあるでしょう。

交通事故に会うかもしれません。

会社側から急な転居を申し入れられ応じざるを得ないかもしれません。

両親が介護が必要になり、家をリフォームしなければいけなく鳴るかもしれません。

子供が生まれて教育費用が必要になるかもしれません

着実に成長しているといわれた市場が実はバブルでその崩壊に直面するかもしれません。

原発が爆発して持っていた不動産が無価値になってしまうかもしれません。

もしも、もしもがつづきます。

これは私達は生きているからです。

生きている限りもしもなにかイレギュラーなことが起こったらと言うのは避けられないのです。

そのイレギュラーなこととうまくやっていくことが生きるという事だからです。

投資においてイレギュラーに対応するため

分散投資に基づいた資産配分をベースとしつつ、

必要であればその状態にアレンジメントを加えて行くべきなのです。

たとえば資産配分比率を

国内株式 40%

国内債券 25%

外国株式 10%

外国債券 25%

で構成していたとします。

しかし、急激な円相場の下落が見込まれるときこの資産配分は

たとえば資産配分比率を

国内株式 20%

国内債券 5%

外国株式 10%

外国債券 45%

にするべきなのです。

円の価値が急落してしまうと見込まれても、

円建ての資産を捨てず、ここでは国内株式と、国内債券を合わせて25%残しています。

このように資産配分比率を分散しつつも、

その配分比率に時流に応じて変化をさせていくべきなのです。

このように時流に応じて手法や配分比率を変化させていく方法をアセットアロケーションと言います。分散投資にアセットアロケーションを加えていく。

この感覚を忘れないでください。

分散投資withアセットアロケーションで投資生活をしぶとく生きて下さい。

投資を算数と確率で考える