日本円

円ベースで言うと上下しません。

しかしその実質的価値は対ドルなどで円安になっている場合その分購買力が下がっていますし、円高になった場合は購買力が上がっています。

言わずと知れた日本国の通貨で単位は円です。  円は90年の日本バブル崩壊後20年にわたってデフレが続いていて、この間、唯一安定して価値があがった資産です。 皮肉なことにバブル崩壊後の20年間を振り返ってみると株式に投資するよりも円でそのまま持っている方が効率的な資産の運用でした。

ユニクロや回転寿司などここ20年で安くなりましたよね？実際おなじ10000円の日本銀行券でもデフレにより20年前よりもより多くのものが買えるようになっています。それでも気が付かない方はちょっと昔のドラマをみてはいかがでしょう？たとえばちょっと古い当時のトレンディドラマといっていいんでしょうか、「ふぞろいの林檎たち」に中井貴一さんがラーメン屋を訪れるシーンがあるのですがお店の壁にかかっている値札をみてください。ラーメン屋さんのラーメン一杯の値段は700円程度ですね？いまのラーメン屋さんと値段はほとんど変わっていません。それどころか今はチェーンのラーメン屋さんでは290円で一杯のラーメンを食べることができますね？チャーシューつきがですよ？普段生活しているとパッとは気が付かないかもしれない。しかし知らず知らずのうちにモノに対してお金の価値は上がり続けていたのです。お店さえ選択すればちょっとむかしのラーメン一杯の値段で今は二杯食べられるようになったのです。現金を持っている消費者にはとても嬉しい、これがデフレです。

円の資産の特色としては2008年からのサブプライムローン問題の発覚後に顕著なように、金融危機時には円高に進みやすい傾向があります。これは一般的に日本が輸出による貿易黒字を継続して積み上げることができることから説明されることが多いです。しかし円が絶対的に安全であるかというと、一方で財政赤字により積み上がった長期債務（いわゆる日本の借金）が2008年度末で800兆円を超えており、国家予算の一般会計よりも桁が一つ多いです。日本が外国に対して債権を多く持っていることを考慮にいれても、この長期債務はどこまでも増やすことが出来るというものではありません。円には潜在的リスクがあるといっていいと思います。