ファンダメンタルズ分析 貸借対照表を読む

 

前項では貸借対照表を自分の資産で作ってみました。

当然この講座は投資のための口座ですからこの貸借対照表を投資の眼で見ていかなければなりません。さてこれの読み方を勉強してみたいと思います。

ここでの学習の鍵は流動比率と自己資本比率です。


 

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流動比率=流動資産÷流動負債 目安150%

さて前項で1年以内というものは頭に「流動」というものがつくといいました。流動比率とは1年以内に返す借金と1年以内に現金化できる資産の金額を比較した割合のことです。1年以内に現金化できる流動資産1年以内に返却するお金流動負債を上回っていた場合100%以上となります。これが150%程度はほしいところです。100%を割っている場合1年以内に資産のいずれかをうって現金化し、お金を払わなくてはなりません。

上記から流動比率 160万円÷9万円=5.6%

1年以内の支払いは楽勝ですね。iPhoneの支払いくらいしかないのですから全く問題ありません。

 

自己資本比率=資本金/(流動負債+固定負債+資本金) 25%以下で要注意

自己資本比率は資本のうち自分のお金がどれだけを締めるかを計算する数値です。当然、自分のお金であれば返す必要がないのですから、問題とはなりません。自己資本比率は大きければ大きいほどいいです。会社の業態や規模にもよりますが25%以下が危険水域、ちょっと不安になる数字でしょう。

200万円÷1209万円=16%

これは上記の貸借対照表からいうと不安になる数字ですね。借金をして不動産を購入するとこのように低い数字となってしまいます。固定負債なので1年を超えて返却する必要がある借金なので時間的猶予はあるのですが、借財を返却するだけの利益を生み出すことができるのかをこんどは損益計算書の方から見てみなければならないことになるでしょう。

 

このように損益計算書と貸借対照表は相互に関連しあってリファレンスしあう関係になっています。気に入った会社についてはスクリーニングサイトで特定の値を調べるだけでなく、企業のIRサイトも見てみてその利益体質を見てみると発見があることでしょう。

損益計算書・バランスシートの考え方というのは自分の資産にも応用して考えられます。

資産と負債を計上して考える、何が利益になっているのか考えるというのは自分の資産に応用して考えることができます。このへんの考え方を自分の資産に敷衍したのがベストセラーになった金持ち父さん貧乏父さんシリーズです。一般知識として一読して損はないと思います。

 

 

投資を算数と確率で考える