レバレッジについてどう考えるか。破産免責できないとするとリスク過大。

レバレッジとは借金のことです。このレバレッジ外国語で梃(てこ)のことです。テコの原理のてこですね。シーソーを思い出してください。中点を境にしてシーソーの端の方に小学生が乗っかって、シーソーの中心に近い部分にメタボのお父さんが乗ります。小学生の方がはるかに軽いのに、お父さんとシーソーがつりあいますね。イコールになると。

たとえば証券会社に対する取引の際に100万円もっているとしましょう。ここで200万円のパインナップルコンピュータ社の株式を買うとします。持っている100万円に100万円借金をして合計200万です。(レバレッジ2倍)さて投資した200万円の株式が大暴落により25%減価しました。損失額は200万の25%の50万です。このとき元からあった金額の100万の価値は50万まで下がってしまいます。元にあった100万円という金額をてこのようにレバレッジのように使ってもう100万を膨らまして2倍にして使用していました。したがって損失も2倍になります。

メリットは利益が2倍にできるという点ですね。それだけにつきます。

問題は何でしょうか?もっと損失が膨らんでパインナップルコンピュータ社の株式の価値が50%まで下がってしまった場合を考えます。100万を200万にして(信用の借金が100万円分)2倍の金額でレバレッジをかけていたと。

そのとき200万円の株式が100万円の正味の価値しかありません。100万円の損失となります。このとき損失の100万円が保証としていた持っていたお金の100万円を超えます。ここでついに資金繰りができず純粋な借金状態となってしますわけですね。信用取引の金額のうち、保証されていた100万円の枠以上に損失が膨らみました。取引できなくなってしまいロスカット(LC)です。証券会社はもうお金を貸してくれません。


 

レバレッジをどう考えるか→破産免責できないとするとリスク過大。

損失が膨らんだとき、利益が膨らんだ時どちらも2倍、3倍にできるのだからそれはそれでいいじゃないか。リスクとリターンは一致しているか正しいことなんだ。レバレッジ大いに結構。どんどん進めよう。と考える考え方もあります。

これは強制的に損失や、利益が上がった時に歯止め、ストップロスとして自動執行するようなLC機能を持たせておけば問題ないというのが論拠です。

しかし、市場は常に正しいとは考えられません。正確に言うとシステムの取引の価格数値が何らかの場合に飛び跳ねるということも考えられます。そういった時に自動執行する金額を飛び越えてしまった時には歯止めとしての機能が働かないということが稀にあるのです。

実際に取引価格が乖離した金額がロンドンの市場でアナウンスされたために、このストップロスが働かずに、甚大な損失を出してしまい、その損失を巡ってFX業者と証券取引所に責任をもとめて裁判になるという実例が存在しました。

たしかに借金状態に陥っても回復できるのであれば全く問題はないと思います。しかし、信用取引による借金の場合は自己破産ができません。破産というのは負のイメージが伴いますが、借金を整理してまた新たな人生を歩みませしょう、もう一度チャンスを上げましょうという実は明るい意味をもっている制度なのですね。この破産ができない。破産がとても認められにくいと言われています。

そうした場合別に、この証券取引という取引手法でそこまでリスクを追わなくてもいいんじゃないかというところが思います。べつに不動産取引でもいいじゃないか。賃貸マンション経営でも自分が事業を起こすのでもいいじゃないかと、わざわざ破産免責が受けにくい証券の信用取引というフィールドでリスクをとって取引しなくてもいいはずと思います。

したがって証券取引においてレバレッジはするべきではないと考えます。長期投資を考える場合はせいぜいレバレッジを掛けていいのは1倍から2倍の間くらいでしょう。2倍という数値は株式が安定している日経であれば1年にプラスマイナス50%位は行く可能性があるのでこれが適切と今考えた数値です。それ以上の意味はありません。

2倍以上のレバレッジは負けた時に取替しにくい博打性が出てくると思います。必ず勝てるという取引でしかしたくないです。そしてそのようなものはありません。

 

 

 

 

投資を算数と確率で考える