分散投資(商品分散) 

商品を出来るだけ分散するべきだと前項でお話しました。

ではどの程度分散すればいいでしょう?

まず、株式に投資したとしましょう。

大好きな任天堂の株50万円分。スポーツ自転車のブランドのシマノ50万円分、日本の技術の粋を集めたトヨタ50万円分。分散して購入します。

合計で150万円を買ったとします。

ここで長く続くアメリカの不況対策政策がドル安を容認する方向になったとしましょう。1ドルが120円から90円になってしまいましたと。

アメリカは景気が悪くなると国内の生産工場の貿易を進めるためドル安を許すような政策を取る場合があるのです。

ここで購入していた任天堂とシマノとトヨタは株価の雲行きが怪しくなってしまいます。

ドル安=円高なので輸出が中心となっている企業の利益を圧迫するのですね。

場合によっては30%や半分になってしまう暴落ということもありえます。

統計をとればわかると思いますが実際にドルの価値が25%下落したら日本の株価は50%くらいになっていると思います。

このとき

任天堂 50万→25万

シマノ 50万→25万

トヨタ 50万→25万

となり150万は合計75万円となってしまいます。損失は75万円です。

「分散投資さえしておけば問題ないと投資の指南本に書いてあった。

分散したのにどうして!!」と思うことでしょう。

ここまで読めばお分かりだと思うのですが、分散するにも同一の系統にだけ分散してはいけないということがあるのですね。

卵を一つのかごに盛らない。といいます。この場合は輸出企業のみでポートフォリオ(資産構成)をしていたのが問題だったのです。

傾向が同一な株式を購入する。ことが問題なのです。本当は任天堂、トヨタ、シマノに加えて、

たとえば円高で購買力の増す商社住友商事や、石油商社の日鉱ホールディング、国内の企業にお金を融資する東京三菱銀行なども銘柄に加えればよかったのです。もちろん株だけでなく金・ゴールドを直に購入しても構いません。

そしてより重要なのは国内だけに目をとらわれない。ということが大切です。

日本の財産=円での株式資産は全世界で何%だと思いますか?バブルの90年代は日本の東京があればアメリカ全体が買えると言われました。

50%?40%?いえいえこれは6%程度しかないのです。

全世界市場での日本の株式のシェアは6%の価値しかありません。アメリカは50%前後コンスタントにあります。

ではなぜ末端の国にすぎない日本のこだわるのでしょう?シェアが少ないものは簡単に翻弄されてしまいます。

本当に分散するのでは日本の株式やお金のみにこだわるのはまずいのではないか?

お金は簡単に国境を超えることができる時代になってしまいました。

お金を所持しているという「情報」が世界を回りめぐるのですね。

お金に色はついていません。ドルであろうと円であろうと価値が同じであれば同じなのです。

だったら外国の通貨や債権、株式に目を向けなければもったいありません。

入門向けとしては

国内株式 30%

国内債券 20%

外国株式 30%

外国債券 20%

この投資指針をオススメします。

分散方法の項目の詳細は事項でお話します。

投資を算数と確率で考える